空想少年通信

素人物書きのつれづれブログ。

『ビルの純愛』を読んだ

ブースにいらしたのは、自分の父親よりも年上のおじさん。思い切って声をかけた。前回もいらっしゃいましたよね、というと「ずっと参加してる」という言葉が。5円で割に合わないでしょう、というと「趣味だからね。財力が続く限りやるよ」と。かっこいい。
購入した本は閑職に追いやられたサラリーマンがもうすぐ取り壊しになるビルの「純愛」の声を聞く、という話。いや、不思議な話。読んでて、親が買ってきた週刊誌に連載されている小説を読んでいる気分になった。こっそり親の好きなものを読んで、大人を知ろうとしてた頃のことを思い出した。これ、5円じゃなくてもっとお金払ってくれば良かった。