空想少年通信

素人物書きのつれづれブログ。

くまのはなし

結婚する何年前だか、まだ20世紀の頃か、出かけた先で一目ぼれして買ったクマのぬいぐるみがいる。
それは近所のデパートでも同じものを見つけた。自分で手芸をやる人ならわかると思うが顔のパーツのつけ方で表情とか顔の造詣はまったく変わってしまう。
たまたま店先で見つけたそれがしょんぼりして見えてしかたなくて、一旦はそこから離れたのだけれど、結局すぐに引き返してその時一緒にいた人にさんざんあきれられながら買ったのだった。
お店の人もあきれたように笑っていたような気がする。「この子がなんだか呼んでる気がしたので」とか言ったんじゃないかなぁ。
何回かの引っ越しとか前の仕事辞めたりとか結婚とかいろいろを見てくれていて、もうじき四十のおっさんが何言うんだかって感じなのだが、20代後半の無茶苦茶な精神状態の時にいてくれたのでなんとなく邪険には扱えない。
……とかいいつつ今手元に持ってきたらほこりまみれになっていた。なんとかしないとダメですね。ごめんよ。
ま、でそんなわけで、今日はなんの日、というネタを元についのべを書くという企画がなんとなく始まってしまったので(自分だけな)、今日のネタを探していたら、唐突にこのクマのことを思い出したので、クマということを書かずについのべにしてしまったらなんだか妙に感傷的になってしまった。ダメだなぁ。