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空想少年通信

「空想少年はテキストデータの夢を見るか?」の人のつれづれブログ。日記ともはてなダイアリーのヤツともつかないものを。

半年に一度の趣味(という名の無駄遣い)についてぐるぐると考える。

周期的に本を作ることとは、ということをぐるぐると考える。

半年に一度、たくさん書いて、下手くそなりにデザインをし、WordやInDesignで組んでPDFに出力して、画像を揃え、印刷屋に注文をして数十部刷ってもらう。でき上がったものは文学フリマで頒布したり委託してAmazonで売ってもらう。それだけ。

一度に数は捌けない。文章が下手で、あんまり宣伝も上手じゃない。(自虐的に言ってしまえば)おっさんのポエムだ。売れるわけがない。

とはいえ、何人かには楽しみにしてもらえてるかもしれない。何人かは新しく見つけてくれたのかもしれない。何人かは。

美術センスはない。文庫サイズで、オンデマンド印刷で、表紙はフルカラーでマット加工。前後に遊び紙をつけて、本文はモノクロ。全部で80ページくらい。フォーマットを決めておかないと、素人(かつ美術センス皆無の自分)にはいろいろと厳しい。

で、値段は500円。高いだろうなという自覚はある。でも、500円の価値のあるものを作るという目標でやっている。これだけはゆずれない。

他人にそりゃぁ高いですねぇ、といわれることもある。財力はない。全部売れてとんとんか微妙に赤字だ。本当はところどころカラーページを入れたい。欲を言えば全部カラーで入稿したい。カバーだってつけたい。そんなことしたら今の倍くらいのコストになる。だからって値段は上げられない。

だいたい、刷り部数と捌ける数を勘案してもどうしたって作りすぎになる。一回に捌ける数は毎回ほぼ同じだ。だとしたら本当はその数だけ作ればいいことになる。でも、それではコストが上がってしまう。

自作本の適正価格なんかわからない。金銭的に余裕があれば、好きなことをやってフルカラーで130ページくらいで480円とか380円とかそんな感じでやりたい。それくらいの価値があるようにしたい。

無料で配るのは最低限に抑えたい。コピー本か、見本誌として提出するか、なんかしらの理由があってか。無料で配ったもの、もらったものは本当に読んでもらえるかどうかわからない。「これが無料でいいんですか?」と思ったのは今までで数えるほどしかない。中には「無料、……うーん、無料、かぁ」って思うものもある。正直なところ。ちゃんと読んでもらいたいからこそ、値段をつける。この価値があると思ったら。ある意味勝負だ。僕は(何度も言うが)500円なら500円の価値のあるものを作ろうとしている。手にとる人はこれに値段相応の価値があるか、金を出してまで手元に置くべきかどうかを判断してほしいと思う。だからこそ、お金を出してくれればありがたいと思う。高いと思われればその時点で負け。

働いていて、家族がいて、子どもがいて、自分のほしいものより、子どものほしいというものを優先することもある。その中で半年に一回、3万近く出して本を作るって正直なところ、ものすごい無駄遣いだ。そのぶん貯金すればいいのに。そのぶん、ゲームとかほしいものを買ってやれるのに。何回分か貯めればほしいものが買えるのに。

でも作る。プロにはなれない。なる気もない。なれるわけもない。だけど作る。いちばんの読者は自分だ。自分がほしいと思った、自分の好きな文章を集めた本を作れるのは自分だけだ。

電子書籍なら(全部自前でなんとかすれば)ただででもできる。だけどそれじゃ自分が納得がいかない。好きなレイアウトで、好きなページの思った位置に写真がない。画像にしてしまえばいいんだけど、いいんだろうけれど、そうじゃない。僕がほしいのは文字が画像処理してある本じゃなくて(それは文章の体裁をとっていてもタイポグラフィだろう)、文字列として体を成してそこにあるものだ。

自分が500円出してほしいものを(実際は印刷代全部出すんだから数万になるんだけど)、手を抜かずに作りたい。そのためにはその価値を生むような文章を書けるようになりたい。小説でも。詩でも。

ちょっとだけ気が抜けて、書けないでいるけれど、秋にまた作るんだから、少しずつ準備しなくちゃいけない。待っている自分がいるからだ。待っている誰かがいるはずだからだ。誰かが。どこかに。

誰も、自分も待たなくなったら、その時にやめればいい。まだもうちょっとだけ悪あがきをしたい。学生の頃にやれなかったことを。あの頃の書いたものから順番に責任を取ってきたのだから、今は今書いたものを。

とりとめのない文章だな。これだから立ち読みをする人がみんな渋い顔をするんだよ。(はい、がんばります。もっとちゃんと読んでもらえるようにがんばります。なにより、自分が読んでおもしろいものを書けるように。がんばります)