空想少年通信

素人物書きのつれづれブログ。

「ネイビー・ブルー」のこと

今回、兎角毒苺團さまに寄稿した「ネイビー・ブルー」について、ちょっとだけ裏話。

そもそも「小説を書くぞ」などと思って、というか最初から小説を書く気で書きはじめるというのが今年に入ってからが初めてなので、メモがわりに。ネタバレもあるかもなので、続きを読むにする。

最初はいじめられっ子が同級生を殺そうとする話で、某所であった「タリウムで母親を殺す」事件が下敷きになるはずでした。

でもクラス全員にそんなもんもったらすぐにばれるわな。ひとりだけピンピンしてるってもなぁ。あんまり自分の中でリアリティないわ、ってことでなしに。

次、エンジェルダスト。フェンサイクリジン、PCPという麻薬のことで、名前からしてすっげえ中二病くさいし、そもそも麻薬が容易く手に入ったらそのほうが問題だわ、って却下。

学校にあって、なんとかちょろまかせそうで、見た目の派手なのですぐに思いついたのが「硫酸銅II」。あれ、結晶が青いのね。

これを誰が飲むかで二転三転した。最初は主人公がいじめっ子相手に飲ませようと思った。でもこれは最初のと同じになるからダメ。自殺するつもりで盗む話にしようと思ったけれど、ちっとも話が進まないのとそれだけで枚数足りなくなりそうだったからこれも没。先生がダミーを転がしておいて、中身は偽物とか思いついたけど、そもそも劇物はそんな扱いしないし。ただ、ところどころアイデアは残ってる。

 ここまでで3-4回は書き直してる。誰だったかが言ってたけど、途中で書き進まなくなったときってなにかが間違ってるからなんだそうだ。書き進まなくなった原因まで戻って書いて、戻って書いてしてるうちに自分がなにをしているかわからなくなったりとか。

そもそもだれも殺す気なかったんじゃないかってことに思い至り、今のような感じに。なんかさらりと流すだけのつもりの人がかなり動いてくれたのもあって結局誰も死ななかった。まさかあんな感じになるとは思ってなかったけど。規定内に収めて提出。

でもね。やっぱ削った分がもったいないんですよ。いつもはあんまり思わないんだけど(「ずっとすきだった」なんか生々しいのなんかあらかたやめて、しかもやめて正解だったと思うし)、誰にも見せないバージョンのつもりで気が済むまで直したら規定より1000文字くらい増えた。完成品を読んだら提出版の方がすっきりして見える気もするし、どれが正解かわからないな、って思った。

本文最後にイラストがついているのですが、あれが初めての挿絵で、しかもすっげえ合ってる。嬉しくて子供に見せびらかした。挿絵、編集のみなさんありがとうございました。

出来は自分ではわからないので(いつも通り、できる中でのベストを尽くしたつもり)、気に入らなかったらごめんなさい。もし、どこか一文でもいいので気に入っていただけたら嬉しいです。