さて、内容紹介。大雑把すぎる紹介しか出来ないのですが、ネタバレしないように興味を持ってもらえるように、がんばって書いてみますね。
- Twitter小説
labackさん「寝物語」、雪月さん「夜の養殖」、いでゆのまちさん「純粋」、七歩(なほ)さん(文)・カナさん(イラスト)「エソラゴト」。 - labackさんにはこのアンソロジーのトップを飾っていただきました。僕がTwitter小説に興味を持った頃には既に活動していらっしゃいました。
寝物語というタイトルのとおり、寝かしつけるときに話す短い短い物語のように10のTwitter小説がながれていきます。それはユーモアだったり、優しさだったり、ペーソスだったりします。 - 雪月さん。雪月さんの作品はいつもどこか優しいです。誰かに対して。なにかに対して。今回セレクトしていただいたTwitter小説も全編を通して、とても優しい言葉にあふれています。時々不思議な世界に紛れこみますが、決して不安になることはなく、誰かがそっと寄り添ってくれるような、そんな気持ちにさせてくれます。
- いでゆのまちさん。甘く、幼い言葉が流れがちなTwitter小説クラスタの中で、すこしだけ大人のおとぎ話です。甘いだけではなくて、悲しかったり不器用だったりすることもありますが、時として自分で切り開いていこうとする姿勢が見られるのです。
- 七歩さん。よいこ大賞、ついのべくじなどTwitter小説のイベントをよく開いてくださいます。今回はカナさんのイラストも相まって、まるで影絵のサーカスに紛れこんだような気分にさせてくれます。そしてなにが起きても絶対にうつむいてしょんぼりしたりはしません。そう、「気がつけばいつでも上を向いて歩いている」のです。
- カナさんは実は面識がありませんでした。よく七歩さんの本のイラストを担当していらっしゃるのですが、その絵に目を引かれまして(この方のかくTMネットワークがまたかわいいんだ)、七歩さんにお願いをしたときに「もしかしてもしかしたら、カナさんに絵をつけてもらえるかなー」とこっそり期待をしていたのでした。そのとおりになってよかったです。えへへ。
- 掌編
相沢ナナコさん「生命のガソリン」、くまっこさん「いめのさと」。 - 相沢ナナコさん。コネコビトとお料理でおなじみかもしれません。それ以外に書く文章はちょっとクールな感じで、そういうのを読みたいと思いお願いしました。
今回はお酒の話です。僕は無頓着ですからわりとなんでもいいんですが、このお話は、食事でその時々に必要としている栄養を摂取するように、生きていくためにその時々に必要なお酒を選ぶ。そういうことなんです。 - くまっこさん。豆本や、イラストのついたお話などを発行されています。ファンタジー、ともちょっと違う気もしますが、現実から少しずらしたところに連れていかれたような気分になります。今回はイラストも含めてお願いしました。「自由にやっちゃってください」とお願いしたのですが、かなりの無茶ぶりだったようです(ごめんなさい)。
さて、この本に収録されているのは夜に見るほうの夢のお話。夢なのか、現実なのか、自分なのか、誰かなのか、振り子のようにいったり来たりしながらたどり着いたそこは。
今回はここまで。次回は短編小説のご紹介。お楽しみに!