空想少年通信

素人物書きのつれづれブログ。

感想をいくつか。

第十五回文学フリマで手に入れた本を読み進めています。そしてがんばって感想を書こうと思います。こんどこそ。再読したいものもあるのですが、取りあえず初読の感想を。好きなものに囲まれるってなんてステキなんだろう。

  • 「鉄塔」(サークル名も「鉄塔」)
    事前にサイトやツイッターの告知を拝見して、表紙だけは知っていたのだが、逆にいうとそれしか情報のない状態で当日をむかえる。無料配布って個人的には読むのが後回しになりがちなんだけども、これは量もそれほど多くなく、詩、短歌、ショートショート、短編などなどとさっと読める感じ。
    グループで作った冊子は二つあると思ってて、全員がひとつの方向を向いて作っているもの、てんでばらばらの方角を向いているのだが入れ物は一つになっているもの。鉄塔は前者のように思えた。
    また、たいていのものはどれか一つ二つ突出していたりして、出来にばらつきがあることが多い(と思っている)のだが、これはそういうこともなく、個人的にはどれも均等に楽しめた。硬軟合わせた流れというか。
    最初のページの詩にやられ、そのまま読み進めていき、途中の日誌のような不思議な読み物でくすくすと笑い、最後の話でうなる、みたいな感じだった。次を楽しみにしてもいいんじゃないかなぁ。待ってます。
  • 「トレモロ」「未来研究」見崎彰広
    同じ方が書かれたものなのでまとめて。量はそれほど多くないです。ドローイングと短編と詩。これも事前にサイトでドローイングとブログを拝見しただけでほぼ情報なし。当日は二時間ほどしかいらっしゃらないということで、ほとんど朝一番に買いに行った。ざっと読んだ感じがとても好きな文体だったので両方とも入手。落ちついて読むことに。
    全体を通して、遠い未来の出来事のような、「世界の終わり」のその後の世界の話のような、不思議な浮遊感があった。音数は少なくても情報量はしっかりとしているアコースティック音楽のようなイメージなのかなぁ。あるいは図書館で落ちついてほんの少しの館内の音を聞きながら集中して読むとかそんな感じ。
    何度も何度も大事に読みたいと思った。そうするときっと受け取りかたも変わって、さらに良いと思うのだろうと。例えばドローイングの意味するところを考えてみたりとか、文章の描く世界に身体を預けてみたりとか。美術の図録を見るような感じとか。いろいろな楽しみかた、読み方が出来そう。要するに自分的にどストライクだったわけです。きっと友人たちならわかってくれるはずだと。
  • 「コネコビト食堂」相沢ナナコ(エンハンブレ企画)
    秋のコネコビト企画のまとめ的な感じ。かわいいです。ひたすら。
    レシピとコネコビトのお話が中心。
    吉田岡さんと当日話してたんだけれども、コネコビトという企画がとてもおもしろく、さっとまざることが出来るし、かなりアバウトに書いても誰かがフォローしてくれる(し、自分も続きを書いたり、のっかったりしやすい)のがいいと思いました。またツイッター上でもやっていただけたらなぁと思った。ちなみに僕も名前だけ出演してます(笑)。
    真ん中のカラーページはどれもおいしそうです。ちゃんと作れるひとが作るからおいしそうに見えるんですね。僕みたいにおおざっぱじゃない。写真を撮った方も写真が上手なんだよなぁ。いつかは僕もこういうモノが作りたいです。

取りあえず、今回はこれくらいで。