空想少年通信

素人物書きのつれづれブログ。

感想(「花と蜜と女装男子」)

「花と蜜と女装男子」と言う本を読んだ。

今回は小説4編、イラスト(?)2つ。今回はエロあり。必然性とそれに至るきちんとした流れがあればOK、なんだけど。

鳥子さん。あゆみさんかわいい。悠介に翻弄されてるあゆみさんかわいい。嫉妬のしかたも女子じゃなくて男子のそれだし、まあでもいろいろ不安になるよね(いわゆる男子っぽくないかもしんないけどさ)、っていうところがいい。悠介が、きっとこいつ、いつか離れてっちゃうんだろうなっていう感じがするのもまた。なんだろうね。ずっと一緒にいる気がしない。でもそういう、ずっといっしょにいられたらいいのに、と、瞬間だけ求めてる感じが混ざらないで隣り合ってるところがいいのかもしれない。

柳川さん。ブランドとか固有名詞とかいっぱい出てくる。ごめんわかんない。女装するけどヤリチンとかいるんだーっていう驚きというか。驚きじゃないか。昼間もちょっとTwitterで会話してたんだけど、異性装と性的志向は別なので女装しててもやるのは女と、みたいなのはいて当たり前なんだよな。
晶が遼一のことを思うのって、あ、サイボーグじゃなくてちゃんと人間だったんだ、みたいな気分になって意外だった。意外だったっていうか、なんだ、そうなんだ、よかった、みたいな感じか。

由良さん。ふわふわしてた。ベースがしっかりしてるから上に乗っかったふわふわが引き立つって言うか。マチネのあの感じってとても女の子なんだと思う。蒼也がそれを不安定ととったかなにととったかわからないけれど、『どうして初めてのセックスと思春期が同じときにくるんだろう。そんなのとっても大変なのに』ってあたりに全部入ってるのかなー。男子のごつごつが増えていくのが嫌な感じとかそういうの。経験ある人はあるけど、ない人は絶対にわからないあれ。

みつかさん。えっと、うん(笑) 惚れた弱みって言うか、明生かわいいな。たぶん本意じゃなかったんだろうけど、すきな人と最後までするために必要なんだもん、そりゃね。あと泰斗。最初、なんだこいつって思ったけど、それにはそれの理由があった。誰にも言えないけど、きっとずっと残ったかもしれないこと。
都会でときどき見かける、うわ、それ、って思う人と、いわゆる「男の娘」にはものすごく隔たりがあるんだけど、ご本人は自分の姿を見てどう思ってるんだろって、ちょっと思った。女装始めたばかりの明生みたいな気分だったのか、それとも。
自分はそういうのはちょっと、なのでたぶん相容れないんだけどそれでもそうしたひとを嫌いだ(とかきもち悪い)とは思わないのは「そうすることで自分を好きになる」という解決法を持った彼らがポジティブに見えたからかもしれんです。

めめさんの着せ替えは罪悪感に震えながら、ってところが良いと思います(笑)

なかのさんのはなんだっけ、ヘルムート・ニュートンの撮った写真みたいだって思いました。