空想少年通信

素人物書きのつれづれブログ。

君の名は。を見た。

もうだいぶ前の話になるのだけれど、11/19くらいに「君の名は。」を見てきた。ふだん映画はほとんど見ないのだが、これは見られたらいいなあと思っていた。家族からも「いいから見なさい」と言われていたので、珍しく映画の予告くらいの情報しか持たない状態で見に行ったのだった。

動きようのない場所(=映画館)で二時間じっと見ているのは自分にとっては本当に本当に苦手なので、実はわりとがっつりネタバレサイトを見たあととかのほうが楽しめるのだけれど(たぶんかなり特殊事例)、とにかくこれはがんばってシャットアウトして見に行った。

先に見に行った子どもが「自分の見たかったのは前半だった」という話だった。なるほど、前半と後半ではかなり色合いが違って、自分は前半部分がちょっときつかったのだけれど、後半はほぼ身動きせずに見ていた。

歳の多い人が「いいから見に行け」と言っているのをよく聞くのだが、多分それは後半部分がああいう感じだからなんだろうと思う。

確かにツッコミどころもあるし、ときどきセリフもぎこちないのだけれど、なんかそれをどうこう言うのは野暮じゃないかなあと思った。「虚構世界の現実」を「現実世界の現実」と一緒くたにすんなよ、というのが自分の基本的な考え方だからなのだが(だから空想科学読本はあんまり好きじゃない)。
それらをいちいちクリアにして、全部そこに描いちゃうのが果たして正しいのかどうか。自分の中にあるいろいろと照らし合わせて空想を拡げるからいいんじゃないのか、って思った。それは最近の歌とかもそうだよなあ。

で、歌で思い出したけれど、アニメだからしかたないのかもしれないけれど、オープニングいらないよなーって思った。たぶんそれがあるから前半見ているのがつらかったのもしらん。あれのせいで壮大なプロモーションビデオ感がただよってたんじゃないだろうか、とも。

結局どうだったの、と聞かれたら、いい映画だったよ、と答える。なんていうか「ああ、よかった」と思うエンディングで本当によかった。

文学フリマの原稿をかいてる時期だったら確実に引っぱられてたよなあって思った(笑)。でもいつもみたいに1週間も2週間も引きずられたままじゃなかったのはもう自分がいいおじさんになってしまったせいと、ほんの少し物足りなかったからかもしれない。

ちなみに、増田(匿名ダイアリー)で「なんで英題が"Your name."なんだよ」って書いてるのを見たけれど、別にあれ、聞いてるわけじゃなくて、いちばん大事な、忘れちゃいけない、覚えてないといけないはずのものが「君の名」だから、"Your name."でいいんだと思うよ。