対バン見に東京まで。ついでに見たいものがあったので、いろいろ見てきた。
全然関係ないんだけど、最近自分で作る本の表紙の出来が、我ながら良い出来だと思ってて、それはやはりいろいろ美術的インプットに励んでいるからなんだろう、と思ったり。図工(とその先生)は嫌いだったけど。
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「黄土水とその時代―台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校」
東京藝術大学 大学美術館・陳列館で。
黄土水と同時代の彫刻家の作品もあって、それは本当に著名な人のものばかりだったのだけど、そういう正統派(とも言えると思う)彫刻とか絵画を見る機会もそうそうない。
キービジュアルになってる彫刻はそれはそれは圧倒的な存在感で、でも自分は他の作品が良いと思った。写実彫刻?なのかな。
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「藤原信幸退任記念展〜ガラス造形20年の軌跡〜」
これも東京藝術大学 大学美術館・陳列館で。
ゼミの学生さんやOBの方々の作品と共に。繊細さと大胆さと力強さと、ガラスである必然性、みたいなものが見られた。
制作は熱と時間との戦いなんだけど、できたものはそんなこと全く感じなくて、複雑な形態も初めからそうであったように見える、というのがね。ガラス、すごいなあと思った。
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「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO 2024 - New Japanese Photography: Fifty years on - 」
東京ミッドタウン八重洲であった、T3 PHOTO ASIAを見てきた。
ポートフォリオ展という感じ。好きな写真がいくつかあって、写実とかデジタル処理とかあんまり関係ないなと思った。
写真で漫然と撮ると本当に記録でしかなくて、意図が入ってはじめて写真となるのだろう。あと、立体を立体のまま平面に落とし込む作業というか。位置関係とか、わざとそう見えるように仕掛けるとか。で、絵は立体を平面の概念に変換して平面作品として描くのだと思う。難しいな。
ポストプロダクションてまだ敬遠されるんだろうか。フィルタつけて撮るのと何が違うんだろう、と思うのは自分が写真の素人だからだろう。
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東京藝術大学キュレーション教育研究センター「展覧会設計演習」企画展 丸の内Drippin’ Tripper (ドリッピン・トリッパー)
学内外の受講生さんたちが自分たちで立案、キュレーターとなって開催してる展示。
「あ、これ夢だな」と気づく寸前に見てる夢というか、なんか不思議な空間と視界と作品。多重レイヤーの東京・丸の内の車窓、お茶やコーヒーのラベルから見る歴史、夢から覚めるためのお茶。
こういうのを学べるのって素敵だよなあ。教養を身につけるってこういうことなんかもしれん。
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で、身近にいる美術学生に話を聞いたり教えてもらったりするんだけど、こういう人が先生だったら図工嫌いにならなかったのにな、と。そんなことを考えながら見ていたのでした。
あと、丸の内では○○(=本名)パパですか、ってバレて(笑) 父兄参観みたいになっちゃってすみません、といいつつ、面白くて素敵な展示してをありがとうございます、と伝えてきたのだった。