poetry
ヘッドフォンを耳に突っ込んで音量をあげて 人が沢山いても気にならないようにして どうせ誰も近寄りはしないのだし 少し音が漏れても平気だろうから 教室のすみで机に突っ伏したまま 音楽を頭に流し込む こうでもしないと いつかダメになりそうで 嘘 本当は…
先生が転校生がくるから、といったときに クラスの中の何人かがこっそりこっちを見て顔をしかめたのを 僕は見逃さなかった というか そんなことするわけないだろ と思った 転校生にあれこれ世話を焼いて 何も知らないのをいいことに 自分の味方につけようだ…
電車から降りる寸前に君がずっと側にいたことに気がついて、 でも君は僕のことには気がついていなかったから 僕は目を合わせないように背中を向けて立っていた電車から降りるときに君になにか言わなきゃいけないような気がして 人にぶつかるのも気にせずにひ…
ぬくもり、なんて言葉嫌いだけど 今はしかたないかなと思う ガキのくせに酒くさいキスをしてきて自分の身体でやればいいようなことをしてくる なんとなく不条理な重さに我慢しながら 今日だけだから、と言い聞かせる
なんとなく思い立ってひとりで祭の中へ出ていった 肩がふれあうどころではない ものすごい数のひとの中にうまくまぎれて 僕は境内へ進む 誰かにあったらどうしよう こんなところであからさまな嫌悪感をだされても ぐるぐると視線を動かす 誰(から)も見つから…
君が話す思い出話の 君が僕のことだと思っているその人は僕じゃない でもその顔を見ていたらそんなこと なにもなかったみたいにしてさらりと 笑えないけど
普段見向きもしないのに 思いついたみたいに近寄ってきて 話かけてきたって 無理しちゃって 馬鹿にしてるなぁと ぼんやり どうせすぐ飽きて いつか離れていく まともに相手するのも 疲れるんだ
毎朝僕の顔を見るたびに 笑う前にちょっとだけ嫌な顔をするのを 僕は気づかないふりをして でも別に一緒に学校に行かなくてもいいよとは 言えなかったので ほんの少しだけ家を出る時間を早めた ひとりで歩くと学校はほんの少し遠い 君の横にいて一言の会話も…
せっかく仲良くなれたのに もうどっか行っちゃうんだね 君はなにも返事もせずに あっという間にいなくなった
場所も決めた。 道具も用意した。 書き置きなんか残さない。 (あれはただの自己満足だ) あとはタイミングだけ
僕とつきあうのは罰ゲームのようなもの、なのだそうだ。 というのを偶然聞いて(しかも本人の口から) あれは全部嫌々だったんだ、と いろいろ納得してしまう。
先週始まった映画に 一緒に行こう って 一緒に行きたいって あれだけお願いしたのに 結局君は先に行っちゃって 悪びれもせず 僕はひとり置いてきぼり食らっても 文句は言うのをやめた 嫌いだって 言ってたし 仕方ないんだ 一人は慣れている とは言ったけど …
かさばるのは迷惑なので できるだけ小さくまとめて 半透明のビニル袋に押しこみ かたくしばって 決められた日に決められた時間に出すのです 誰かに拾ってもらおうと考えてはいけません 僕はいらなくなったのですから