翻訳者たちが、海外の本を読んで書評を書く。その書評の講評会の記録、のような物。講師は書評家の豊﨑由美。
豊﨑さんはSNSで活動する若い書評家というか本のインフルエンサーに噛みついたりするけど、基本的には書評家としては信頼できる人だと思う。
文学フリマ京都……後の通販で買ったもの。「翻訳者、豊﨑由美と読んで書く」 pic.twitter.com/vMNX8zz2au
— 添嶋譲 (@literaryace) 2024年1月22日
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講評の対象となる書評がまずあって、それに対する講評、という流れで読み進めることになる。書評王という優れた書評が後ろに二つ載っているが、どれにしてもどこかしら修正点があって、そこを直せばより良くなるということなのだけども。書評を書き慣れない自分にはどれも良く見える。ただ、読み進めていくとやはり、わかりにくい部分があるもの、これ読んじゃったら紹介されてる本は読まなくてもいいかなと思うものがあって、この本を読み進めることで自分の書評に対する目が養われる。
途中、同じ本に対する二つの書評が続いていて、前者は当たりの柔らかい文体、後者はかっちりした文体、想定している媒体が異なるので違って当たり前なのだが、どちらを読んでよりその本を読んでみたくなるだろうか、ということを考えたりもした。
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見本がないと動けないタイプの自分には、こういうふうにすると出来はともかく書ける、ということがわかったのでそれは収穫だと思う。あらすじ書くのが超絶下手くそというのが自分にとっての最大の課題だろうなあ。
喋りすぎても、喋らなさすぎてもダメというのは書評に限ったことではないが、匂わせ、寸止めのようなテクニックや、情報の取捨選択……どうせ全部は入れられないのだから、要となるところを見極めてそこを推していく事が大切なのだろう。
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これは海外文学に限ったことではなくて、たぶん汎用性の高いものだと思われるので、書評を書いてみようと思う人は一度でも読んでみるといい。
次号は企画立案中らしく、どんなふうなことをされるのか楽しみ。
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