出歩きたかった、というのもあって、いくつか用事を組み合わせて出かけてきた。8箇所11のイベントと展示。
展示はどれも小規模で、小さな画廊ばかり。なのでたくさん見ることができたというのもある。
- 着物ファンフェスタ(都産貿浜松町館)
着物の民(と勝手に呼んでいるが)による、着物の民のためのイベント。なので女子比率高い。個人的に「おじさん一人が行って良いのか」問題があって、あと、買わずに見るだけかい問題とかちょっと自分の中でまとまらなかったので、本当に2〜3周しただけだった。
たぶん女性*1なら存分に楽しめるのでは。 - アピチャッポン・ウィーラセタクン「Solarium」(SCAI THE BATHHOUSE)
元が銭湯だった会場であった個展。絵画と映像作品。映像は目玉がやたらフィーチャーされてて、ヘッドフォンで音も聞くことができる(聞かなくても見られる)。
シンプルだけど、見てて飽きなかったなあ。カード形式のライフログ的なやつ、欲しいなって思った。 - アンゼルム・キーファー「Opus Magnum」(ファーガス・マカフリー)
ガラスケースに入った展示物。遠くからテレビ越しに戦争/戦地を見るような感覚だった。これはぜひ見てほしい。 - 永山直樹 「Back」展(ギャラリー58)
見た日で終了だったんだけど、後ろ姿のストリートスナップ。何もキャプションはないけど、背中で語ってた。喜怒哀楽って背中にも出るんだな。 - 梅浦康平「みえかくれするもの」(ギャルリシェーヌ)
永山氏の展示会場に行く道すがら、すごい圧で外から絵が見えたので見てきた。主線がナイフとか棒で描いたみたいな、力強くてhappyな絵画。これもただただ見てるだけで長くいられそうだった。 - 「Monochrome 黒と白の世界」展(ギャルリー志門)
グループ展。炭化させた植物を額装したものが標本然としてなくて良かった。白と黒だけでここまで表現できるんだなあって。
終了間際だったので、片付けの準備とかお知り合いが大挙していらしたらしく、ざっと見ただけだけど、落ち着いて見たかった(気づくのが遅すぎた) - ヤノベケンジ「BIG CAT BANG」(GINZA SIX)
- 磯崎隼士「自己埋葬行為」(FOAM CONTEMPORARY)
- 「 玄, 검정, BLACK」(銀座 蔦屋書店)
- 佐野藍「Milky Rain」(銀座 蔦屋書店)
7〜10ははGINZA SIX。8〜10は蔦屋のフロアでやってた。ヤノベケンジ氏は吹き抜けのインスタレーション。写真で見るより実物の方が100倍良い。磯崎隼士氏は「自分だけで展示ができるわけじゃない」という主旨の手書きの貼り紙がしてあって、感情を抑えてるけど時々噴出してる感じ。 「 玄, 검정, BLACK」は韓国人アーティスト数名のグループ展。なんというか意図的に感情入れてないんだろうなーと感じた。溝、というか、壁、というか。
佐野藍氏は細かい装飾……というか造形がなされた龍の展示。神としてではなく、「僕の友達」みたいな優しさがわかる。ご本人に話を伺った。そっとなら触ってもいいらしい(手汗すごかったので汚すと良くないから触らなかったけど)。 - 「Mid-Century MUJI 展」(ATELIER MUJI GINZA)
物販も兼ねた展示。Mid-Century の説明の図版が手書きなのがよかったなあ。レトロポップな感じが好きな人はこういうのこだわるよねえ。自分も若かったらこういうの集めたかもしれん。
さすがに移動を重ねたので疲れたけど、見る順としてはこれで正解だったかもしれん。あと、これ見たと子に話したら「でたー!」とか「立派なアートウォッチャー」とか言われたけど、君とちゃんと話すための基礎体力がないのでいま必死に再履修してるところなのよ。
*1:か女性着物をそれとして着る男性