空想少年通信

素人物書きのつれづれブログ。

藝祭2023に行ってきた

タイトルだけで終わりそうな感じだが、つらつら書く。

四年ぶりの通常開催ということで、予告動画から告知から何からボルテージが上がりっぱなしに見える。

自分は初めて藝祭を見に行ったのだけど「自分が学生の頃にこんなに盛り上がる大学祭だったらなあ」と思った。いや、あの時もあの時でそれなりに盛り上がってたはずなんだ。自分たちの学年が「必要以上に冷めたテンションだった」という点を除いては。やる気がなかったというよりは、やる気よりも周りの嘲笑を避ける気持ちが大きかったのだと思う。

自分のことはどうでもいい。サンバ隊が先頭に立ち、四つの神輿が上野公園を練り歩く。日曜天国でレポーターが言っていたが「神輿以上、ねぶた未満」の大きさだ。いちおう大きさの規定があるらしいが、そんなもん誰も気にしてない*1。神輿隊が歓声を上げるたびに、観客が笑顔になる。外国人観光客、すげーびっくりしてた。そしてわが子を見に来た親は子を探し、熱中症の心配をする(笑)。

開口一番*2はどれも自分たちのやれることをよくわかっていて、それを最大限にやってる。声楽専攻が歌ってたり、邦楽専攻が和楽器駆使してたり、日舞やってそうな人はいるわ、マジもんのダンス*3はあるわ……。*4

展示は見られるものは全部見た(つもりだ)けど、どれもすごいな。理解しやすいものに目が行きがちではあるけど、この前見た「あ、共感とかじゃなくて」展のように、自分のあれこれを総動員して感じて考えるものも良かった。

学部1年生は総じて受験美術から抜けきってないんだけど(そして発想とかモチーフが若い)、4年とか院生はその専攻の人、ここで学んできたんだということがわかる作品群が多かった。凡庸になる、とも言えなくはないけど、その人が見て聞いて考えて学んできたことが形になるというのはそういうことなのだろう。あと、初めからすごい人は上の学年になっても一貫してすごいことやりたいことをやれるだけやってる感じがした。

アートマーケットはすごい人の数で、ゆっくり見たいなら始まってすぐの時間に限りますな。好きな、ピンときたものはその場で買っちゃった方がいい。資金さえあれば。

自分は今年も「明日またこれを見たいか」で選んだ。本を2冊。申し訳ないなと思ったのはお茶立てたら良さそうな器も欲しかったけど手持ちが足らなかった……。

さて、藝祭メシ。

美術校地*5側はお昼時はどこも人が多くて、並ぶ。すげー並ぶ。音楽校地のほうは模擬店3つくらいしかないんだけど、こっちの方が比較的待たないです(たぶん)。焼きそばとパスタ美味かった。呼び込みの声の良いこと。「いい声が出るようになりまーす!」ってものすごく通る声で客引きしてた。*6

とはいえ、4年ぶりの模擬店、規模とか数とか読めないよなーと思いながら回っていた。でもあれこれ含めて大学祭だよなあ。

*1:ように見える

*2:要はパフォーマンスだ

*3:というかコリオグラフィというかコンテンポラリーというか

*4:パフォーマンスに力を入れていたところは朝早くに神輿製作、夜は学校で作業できない時間になったら公園で終電までダンス練習だったそうな。青春……。知らないおじさんにたくさんウラ話教えてくれてありがとうございました

*5:校舎のあるエリアを校地というらしい。専門用語ー!

*6:ぜんぜん関係無いけどかき氷の模擬店、デザイン専攻って知らなくていい声してるなーと思ってしまった。美声に効くのかしらん