空想少年通信

素人物書きのつれづれブログ。

遠州綿紬の小座布団/新貝ふとん店さんに行ってきました。

CASA BRUTUS12月号の「かしゆか商店」で静岡市清水区興津の新貝ふとん店さんが紹介されていた。というのを友人に教えてもらいました。ちょうど彼がこちらに来る用事があるというので、いっしょにお邪魔してきました。

(雑誌と重複する話は省いてあるので、ぜひ雑誌の該当記事もご覧ください)

t.co

 

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お店は古くからある、言ってみればどこにでもありそうなふとん屋さんの構え。国1バイパスを降りて、旧国1東海道沿いにありました。
中に入って、雑誌を見て来たことを申告。そしたらとても親切にしていただいて、雑誌に出てきた生地を見せていただきました*1。雑誌では1番下のがメインの生地、切り替えで三色それぞれ使用したツートーンに仕立ててあります。サインもあったよ。

 

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2枚目の写真、通常使うことの多い生地(左側)と雑誌で使用した生地(右側)を比べたもの。左側は柔らかくて普段使いにぴったり、右側は目が詰まっていてしっかりしているので、ちょっといい時用とか自分専用のにいいかもしれません。

この生地を使用した座布団は、実は雑誌用の特別仕様だったそうで、色もPerfumeの皆さんをイメージして選んだそう。赤と青はあらかじめ作っておいて、緑の生地を使用したものは実際に作っているところを見てもらったそうです。

生地の切り替えの部分は、ちょうど白い線が出ているところが綺麗に切り替わるように、通常よりも細かく合わせてあるそうです。縫幅もこまかいんだって。ぱっと見一枚の布に見えるからすごい。

そして、中身。ちゃんと芯ができるように角まで綿を詰めると、座布団の縁(四角の辺の部分)にシワが寄らず、ピン、となるそうです。角が床から少し上がった位置にあるんですね。

そして、そうすることによってへたらず、長く良い状態で使えると。そういうことですね。

 

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布団ももちろんあったのですが、お値段は実はそんなにしなくて、(ニトリみたいなアレはまた別だけど)ちょっと奮発していいものを、って思う時に「ちょっと」で済む感じ。たぶん有名メーカーのよりはお手頃なはず……。

3枚目は雑誌にも少し出ていたストラップつきの小座布団。自分はこれの色違い、同行した友人は雑誌に載っていたのと同じものを注文してきました。

出来上がりは来年に入ってから。通常のお布団製作もあるため、少し時間がかかるそうですが、今から出来上がりが楽しみです。

 

【追記】

新貝さんのかしゆかさんが来店した時のブログはこちら。

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2/16 NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」にご出演されたそうです。おめでとうございます!

もしお店にいらっしゃるかたは、駐車場ほとんどないので、近隣の迷惑にならないようにしていただきたいです。

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*1:わざわざしまってあるのを倉庫から出して来ていただいた

着物の花が咲く

さて、この日は外出にあたって着物で出るぞ、という気持ちでいた。家でだけ着ててもあれこれしてたら袖が邪魔だし、あれこれ気を使われるのもね。まだ袖を通してないのもあったし。

 

ちょいとお出かけ。.足袋ソックス+足袋、木草履麻の長襦袢、古着のアンサンブルと作ってもらった羽織紐。下は無印のあったかシャツとステテコ。.荷物手に持つの嫌なので、リュック背負ってるけど。.#着物男子 #男着物.羽織紐は @sharethetravel さんにオーダーして作ってもらったものです!(気になる人は聞いてみて)

 

という格好で出たのだった。東京ビッグサイトには着物の民もわりといたよ。なんならロリータファッションだって女装男子だってスチームパンクだっていたけど。

亀甲絣の着物、身幅が大きいらしく、ちょっとしたことですぐよれちゃう。身のこなしを考えないとだめね。

 

東京ビッグサイトを出たあと、ゆりかもめと電車を乗り継いで清澄白河に。

 

山椒庵さんにお邪魔しました。存外に長居してしまった

 

山椒庵さんにお邪魔しました。経緯は省きますが着物部同期のジュストさんにご一緒していただきました。初めて行くところだし、一人で行ったらたぶん光の速さでお暇してしまうのでな。

一見さんは常連さんに連れてってもらうのがいちばん、ということでご挨拶していろいろお話を伺ってきた。

いろいろな古着を見せていただいて、一枚、深い緑のアンサンブルいいなあ、って思った*1。さっと羽織った長着と透け感のある羽織とか。わー、PayPayとか使えたらやばかった。使えなくてよかった*2

 

八郎さん、ハラスさん(どうお呼びすればいいんだろう)、お二人とも知識が豊富で僕は「すげー」しか言ってなかった気がする……。チョイスとか組み合わせとか、そもそもセンスないとぱぱっとできないよね。

 

で、目をつけていた帯を確保。かわいいの。黄色ベースのタータンチェック。こういうの探してたのだった。

山椒庵 @sanshoan さんで入手したチェックの帯。こんな色は普段身につけないので、悪くないとわかってちょっとびっくり。#着物男子 #男着物

 

そうこうしてたら着物部部長というか顧問というか……ラスボス?登場。ザーッと一瞥して、一枚試着して、即決。その間30秒? そんな速さで買うんかい。その場にいらした、別のお客さん(お嬢さん)もびっくり。そらそうだ。

そこから怒涛のトークタイム。いやそれまでもわりと話はしてたのよ。でも一人入るとこんな変わるのね。

八郎さんの「……ホームパーティーか?」ってのが言い得て妙でした。

 

……ということで3時間以上滞在しておりました。長居しすぎや。でも楽しかったのでまたお邪魔したいです。ありがとうございました。

*1:ちょっと今は手が出せない値段だった

*2:よかった、じゃない

デザフェス行ってきた

思いたって行ってきた。

今年は1月に文フリ京都に行ったきり何もなくなってしまった*1静マルも中止にしてしまったので、以来、何もない自分、みたいなことになってしまってぼんやり過ごすことが増えた。気晴らしに着物着て出かけるけれど、そんなのだって何の役に立っているのかはわからない(経済は回してるけどさ)。

 

で、デザフェス。いろいろ何もあてもなく見て回るのもいいよなあと思ってはいたし、いくつか気になる出店者もいたけれどギリギリまでぐずぐずしていた。お陰でGOTOは使えなかった*2

 

本日の現場(多分その1)

 

当日、東京ビッグサイトに。チケットは現場でないと買えない*3。来場者登録しないと入れない*4

大規模イベントってどうするのかなーというリサーチも込みだったけど、フォームで登録よりは紙書いてもらったほうがいいのかなあ……。

 

なんとかやっとのことで入場。ブースはあちこち空いてて、出店料払って欠席か……って思ったりもしたけれど、それはもうその人の判断だもんな。一般来場者は全然減った気がしなくて、通路によっては小池百合子が出てくるんじゃないかってくらい「密です!」だった。

リサーチ不足で気になってる出店者のうちいくつかは前日しかいなかったらしく、あれ、これ来る意味あったのかなとも思ったが、興味のあるエリアはひととおり見てまわった。

 

陶器いいなーとかカバンいいなーとかあったけれど、結局買ったのは黒い原稿用紙と、マステ二つ。原稿用紙は試し書きしてあまりのインパクトに即決して買った。これ使っちゃったら未使用なくなるのもったいないな……。マステは文フリに出る時に使おう。

予想しているかもしれないけれど「陶器買ってどうすんの、使う?」「カバンばっかいくつ持ってんだよ」「指輪しないじゃん」といういつものアレであれもこれもやめてきた。ひとつ、次のデザフェスまでお金貯めておこうと思うのはあった。それくらいかな。実店舗あるやつはそっちで買えるし、諦めきれないのは通販で買うつもり。

 

出店者さんはみな、久しぶりの大規模イベントってことで、ものすごく楽しそうだった。今まで作ってたもの、今日のために作ってきたもの、その場で描いているもの、全部見てというオーラ全開だった。

イベント、どうにかしてどうにかなんないだろうか。ブース数60やそこらの規模のイベント中止にしといてそれより規模の大きなイベントで「○○に出店します、来てね」なんてとても出来ないので、まずは自分が関係してるイベントどうするか、なんだけど。誰も答えを持ってるわけじゃないんだよなあ。なんかあったら? 誰が責任取るの? ってことをクリアするってできるんだろうか。

なんてことを(ここんとこずっと考えてるけど)考えつつ、お腹が空いたので会場をあとにしたのでした。

(その後の話はまた稿を改めて)

*1:それだって諸々の理由で早めに帰ってきた

*2:というかそもそも日帰りは対象外だったらしい

*3:のは仕方ない

*4:のだけど、アクセスが集中しすぎてたらしく、503 forbidden出まくりで画面遷移せず、何度も登録してしようとするもんだから結局3回登録したみたいになってた

120分彫刻と仏教の旅

家人が偶然見つけた「ルーブル彫刻美術館」。なんだそれって思うじゃん。ルーブル美術館の姉妹館。意味わかんないじゃん?

創設者*1が私財投げ打って17回もルーブル行って交渉して作ったもの。建物は黒川紀章だからメタボリズム。彫刻はルーブルにあるものから直接型取りして作ってもらった正規コピー。なんにしても情報が多すぎる。

で、行ってきました。勢いがあるうちに。着くまで半信半疑だったけど。しかも着いた途端声出して笑っちゃったけど(失礼だな>自分)

 

 

ごく一部。所狭しと並んでるので、カオス。最初なんでこんな詰まってんだよって思ったけど*2、これ、次に行った大観音寺を見てなんとなくわかった気がする。

仏像をわりと間隔あけずにみっしり並べてあるのだけど、それと同じような感じなんじゃないか。あとはせっかく用意した4桁の点数の所蔵品をできる限り見せたかった、とか。

ルーブル美術館にはたぶんその情報は一切なくて、彫刻美術館にある写真が唯一の証拠。これ、知ってる関係者がいなくなったらなんでこんなところにこんなものがあるんだ、って話になりかねないのだけど、もうとにかく個人の信念だけで作っちゃったんだろうなあ。

 

 

次に行ったのは同じ敷地内にある大観音寺。というかこっちが先?

仏教(???)のテーマパーク。でもお寺なので、さすがに中に入ると境内の静かさはちゃんとある。茶化したらあかん。

西国三十三ヶ所・坂東三十三ヶ所秩父三十四ヶ所計100箇所を回ったのと同じ、みたいな建物と、四国八十八ヶ所回ったのと同じ、みたいな建物。あとは七福神やら十二支御守本尊やら盛りだくさん。なんかこう、どっちも情報量多すぎ。

こっちがわりとみっしりと置いてあって、ところどころきんきらしてて、まあ、そういうことよね、みたいな気持ちになったのは確か。

 

さて、この二箇所。共通入場券があるんだけど、美術館で買うとFacebookのクーポンで200円引きプラスボールペンがもらえる(Facebook使ってる人だけね)。で、大観音寺のほうで入場券渡すと、護摩木が渡されて、プラス十二支御守本尊のメダルがもらえます。

なおかつ、美術館のほうでSNSに画像共有すると図録がもらえる。大丈夫なのか。入場料以上にもらえてないか?

という訳なので、B級スポット的ではあるけど、心意気を見に行くには良いかもしれません。両方を一回りして大体2時間コース。なので本日のタイトルはそういうことです。

 

近くの猪倉温泉はイノシシ食べさせてくれるらしいし(時間が合わなくて食べられなかった)、お風呂は肌がツルツルになるし、ここと合わせ技で一日だらりと過ごすのが吉かもしれませんな。

これ、振り向いたら建物ごと存在しなかったとか、狐か狸に騙されてたって言われてもたぶん納得するよ。それくらいのインパクトでした。楽しかった。

*1:大観音寺の住職?で合ってるの?

*2:なので、その筋の人が見たらたぶんそれはどうなのって思うだろうなあって気はする。メンテナンスとか。

木草履と紬と私(たち)

9月の終わり、ここのところお世話になっている透佳さんにお邪魔する。木草履の職人さんが京都からいらっしゃるというので見せてもらいに行ったのだった。

先に見ていらっしゃる方たちは非常に熱心で、横から見ているだけでも楽しい*1

結論から言うと、見るだけでは収まらず、一足誂えたのだけど。

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形はこんなの。上面はいろいろな素材があって、革でも何種類か*2。パイソンレザー*3もあった気がする。それは店主の私物だっけか。色もいろいろ。種類によっては滑る感じもあって、これは本当に好みだよなあ。


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鼻緒もいろいろ。素材が豊富。布、革、たくさんありすぎて目移りしかしない。画像の10倍くらい種類があった。本当は最初、画像の鼻緒で作りたいと思ってたんだけど。


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高さは二種類。高いほうが傾斜があって、歩きやすいけど立ってるだけの時は多少ふわふわする。上面と台の間は低反発の素材が入っていて、足の負担がすくない。

ぶっちゃけて言うと値段ははる。プレイステーションが買えるくらい。修理効くし、長く使えるし、という点では安いのかもしれない。でもまあ、高い。

 

で、買いました。高さは高いほうで、深緑の上面、ツートーンの鼻緒(革)。できるまでひと月くらい。これを書いてる段階ではまだ来てない。着物は茶でも紺でも合うかなーと思って。なんなら普段から履いても大丈夫、という話なので、惜しげもなく使うことにしたい。

 

【追記】

と、書いてるそばから手許に届いた。家人がもらってきてくれた。はああ、なんて愛おしい。

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深緑の上面に焦げ茶の台って素敵じゃないですか。裏は摩耗しにくいゴム、鼻緒を挿げてある穴の部分は丈夫なテープで塞いである。履くと姿勢が良くなる気がするよ。まあ自分が姿勢良くシュッとして「いいじゃん」て思ってると、誰かから「カッコつけてる」とか言われるけど(知らんがな)。【追記終わり】

 

一緒に見に行った家人も買った。ほぼ黒で鼻緒の先が赤い。家人のはそのまま持って帰れるものがあったので、その場でいただいてきた。

次の日、それを履いて演奏会に行ったら、同じタイミングで買った方に声をかけられたそうだ。なんて偶然。家人はどこで買ったかしか覚えておらず、そう言ったそうだが、透佳さんにはどこでどういうことがあったかまでしっかり伝わっていたらしい。そんなこともあるんですね、という話になった。おもしろいなあ。


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足袋。ついでだったからこれも。家人とお揃い。なんかいいね。

そして10月も半ば。松坂屋で、着物の古着市があると案内があり、行ってきた。家人と。

値段はかわいくはない(笑)。まあそうだ。ちゃんとしたのはちゃんとした値段なのだよ。3000円のもあったけど、うん、まあ、そうね、って感じ。証紙がついてるのは高い。落ち着いた色合いも。これが男物なら選ぶ余地なさそうだけど。女物は選びたいよね。

で、一回りしてたら正絹の紬を見つけた。縦縞っぽい柄。色も黒ベースの落ち着いた感じ。

「これいいんじゃない?」

家人に声をかけて、試着してみる。似合うじゃん*4

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店員さんがオビを合わせてくれて、いくつかの中から赤ベースのを。角度によって緑が見えるのがいいね。帯締も選んで買った。

 

(その前に、家人、某ショッピングモールの安い着物屋で帯と長着で380円てのを買ってきていた。無料の着付教室も、と言われたそうだけど、それは断った。ただじゃすまないし、着もしないの買ってもね。)

 

松坂屋を出た後、再び透佳さんへ。そのまま、着付を習うことにした。

女物は格とかルールがね。がっつりあるでしょ。基本を知っておけば外すのも楽しいと思う。僕は覚える順番が逆だったけど。着るのはそのぶん楽だけど。どうせなら一回ちゃんと習っておけば間違いがなくていいと思ったのだ。あと、何度かでも話したことのある人に習った方が安心できるしね。

実は家人と僕は共通の趣味がない。てんでバラバラだ。演奏会についていく、文フリについてきてもらう。いつもそれくらいの感じ。

そろって着物着て、一緒にどこかに出掛けるくらいのことがあったっていいじゃないか。なんだか楽しいことになってきた気がするよ。

 

*1:実は予約時間を一時間間違えて行ってしまったのだった

*2:ヌバックもあった

*3:蛇ですよ蛇。ググるとプログラム言語しか出てこないけど

*4:考えてみたら家人の服をいちから選ぶなんて初めてのことだった

あの子とつきあいだしてから

あの子とつきあいだしてからうちの子が悪くなった、みたいな話はたぶん誰でも聞いたことのある話だと思う。

 

高校生くらいのころ、仲のいいグループのうちの何人かがタバコを吸い出した。いきったガキのすることなのだが、タイミング的に自分と話をするようになった頃からの話だから(もしかしたらもっと前からそうだったのかもしれないけど)、結果としてどうやら自分のせいにされていたらしい、という話をだいぶ後になってから聞いた。

心外ではあるのだけど、そもそも自分には関係のない話なので、そんなもん知ったことか、と聞き流していた。遊ぶときに自分だけ呼ばれなかったとかよくあったし、勝手に悪さしといて人のせいもなにもないだろう。

文理専攻に分かれたときに自分だけ違うコースになったのと、違うクラスになったタイミングで、自然と縁遠くなった。さらに悪いことをした奴もいるし、そんなに変わらない奴もいたし、だからといって自分が彼らの親からどう思われているかなんて別にどうでもよかったので、呼ばれれば行くし、自分からは誘わない、くらいの感じになった。

 

……というようなことを、家人が草彅氏の映画を見てきて話す中で思い出した。とても良い映画らしいが僕はいろいろがダメでたぶん見れないと思う。

あの頃の自分のことは、のほほんと誰かを信用してつきあっていたつもりがとんでもないもらい事故だったのかもしれない。あとでかなり距離を取るようにしたし(大学の友人に「ぜんぜん腹を割ってくれない!」って怒られたくらい)、根本的なところではいろいろ諦めている。だからって気を使われるのもおかしいし、そんなことにリソースを割かれるのは良くない。

 

結婚式の二次会に呼んでもらったことがある。誰とつきあっているとかそんなことは興味がなかったので当日まで相手のことを知らなかったのだけど、はたしてその人はおなじ中学で、なんなら僕のことを嫌っている人だった。まあ彼にはそんなことは関係ない。しあわせなオッケーだし。

同席した友人の中では比較的浮いていたが、同じように呼ばれた元担任の方が居心地が悪そうな顔をしていたので、あまり気にすることはなかったのかもしれない。

ただ、仕事帰りのヨレヨレのカッコで行かなくてよかったとは思う(閉店間際のジーンズショップで、ほぼ一式買ってその場で着替えて出た)。あの時のカッコ褒めてたよ、と当の友人から(パートナーがそう言ってたと)教えてもらった。失礼にあたらなかったのなら、よかった。

 

最終的に彼らとは疎遠になって、今はなにをしているかはよく知らない。その二次会のときだったか別の時だったかに、彼らが付き合っている人に僕を面白おかしく紹介していたらしく、初対面なのにひどく失礼な挨拶をされたことがあって、こいつらとはもう会うこともねーな、と思ったのは忘れないと思うけど。まあでもそんなことはどうでもいいのかもしれない。

(脈絡なく書いたので、筋が通ってなくても勘弁してほしい)

密だというのに

一日かけて展覧会を6つ見てきた。多いな。どれもそんなに大規模ではなかったのでできたことかもしれない。

いろいろ考えることもあったんだけど、その辺は一切頭に残さないでただただいいなと思うとか好きと思うとかだけ残すようにしてきた。

 

STARS展(森美術館)

李禹煥が良かった。もの派というかミニマルアート?が好きなのかもしれない。

村上隆の「原発を見にいくよ」は愛知トリエンナーレに出てたらとんでもない言われかたをしただろう。

まさか「マイ・ロンサム・カウボーイ」を見られるとは思わなかった。

奈良美智のはいっときほど不機嫌な顔がなくなってきた気がするんだけど、どうなんだろう。

 

全然関係ないけど、ほぼ同期間で嵐の大野さんの展示もあったそうで、STARS展までの途中、入り口から当人の全身写真が見えた。

 

おさなごころを、きみに

映像インスタレーション中心。ヒーロー変身ごっこ的なもの*1は大半が女性が体験してて、出来た映像見てもプリキュアとかセーラームーンみたいだから、そういうことなのかなと思ったり。

オラファー・エリアソン ときに川は橋となる

光の具象化。

人が多すぎて楽しめなかったのだけど*2、スクリーンに三原色光を当てて、影を作る作品はヒトがたくさんいたからとても良く見えた。リアルタイムなif you wanna*3のジャケット写真のようだった。

収蔵品展(以上、3つは東京都現代美術館)

美術館に来た安心感。抽象より具象が好きなわけではないけど、概念だけってのは自分には今は難しいのかもしれない。

東京都現代美術館は全部の展示が見られるチケットが3000円、企画展2つ(プラス収蔵品展)が2100円。わりと楽しめるのでは。

 

「先端芸術2020/アペラシオンAPPARATION」 -先端芸術表現科20周年&伊藤俊治教授退任 記念展-(東京藝術大学大学美術館陳列館)

自分が思うような先端、ではなくて現代美術と同じくらいの意味合いなんだと思った。映像は全部は見られなかったけど*4、こういう映像のほうが好きかもしれない。分割された画面に映し出されるアニメーションとか。ドキュメンタリー番組を撮る取材スタッフを取材する写真とか。

 

落合陽一展 未知への追憶(渋谷モディ)

たぶんなんだけど、一般への訴求力がいちばんあるのはこれなんだろう。存在しないノスタルジーというか、モノローグと淡いなにか。

 

 

なにが好きかとかはもちろん誰にもあって、知らないものを見るのはわりと楽しい*5

ここに至るまでの過程と時間を想像して*6、自分は軽々しく「○○を作る(書く・撮る・なんでもそうだけど)のが好きだ」というべきではないな、と言うことを確認した。他の人のことはわからない。自分に限った話。*7

 

それにしてもどこにいても人が多かった。

*1:実際にカメラの前に立って演じることができる体験型の展示

*2:展示室も人が多かったけれど、待ち行列の人の多さ、密度!

*3:PerfumeのCD

*4:最後の時間帯だったし、その時上映されているのは80分くらいのドキュメンタリー的な映画

*5:森美術館のいくつか以外はどれも初めて見る

*6:そして我が身のあれこれを振り返って

*7:ことさら卑下することもないけれど、話の流れで出てきてしまったもの以外、自ら何かを言う必要は無いと思う。自分のやっていることはあくまでも自分だけのためだし、それ以上のことは何もない