空想少年通信

素人物書きのつれづれブログ。

2010-01-01から1年間の記事一覧

ライトノベル

パンくわえて遅刻遅刻とかマジありえないし、と思っていると通りの向こうで本当にぶつかって、教室ではそれで半分ケンカになっている男子女子。「これ、返す」ハンカチ差し出し顔真っ赤の男子。困ってたから貸したのにそれで好きになられても。少なくとも僕…

写真撮影

卒業アルバムの写真を撮っているときに、君のことを見ながら「もう会うこともないんだろうな」と思った。「同窓会かったるい」「ま、どうせ誰も呼ばないだろうけど」それが本当だとしても君の口からその言葉は聞きたくなかった。これがあいつからなら納得し…

別れの曲

お前わがまますぎ、といいながら弾く彼のピアノが僕は好きだ。こういうのと言うとさらさらと音が流れていった。「今日弾いたのはなんて曲?」「別れの曲」じゃあ、もうこれで最後にする。引っ越すから、と言うと君は少し驚いていた。「やっぱりお前わがまま…

nobody knows

生まれ育った場所を離れ、両親もいなくなってしまった今、そこに戻る理由なんかない。どうにか生きているこの町で君に出会い、君を守って生きていくことにした。思い出なんか今から作ればいい。僕を知る人はもうここにしかいないのだから。

喫茶店

学校が終わると制服のまま街まで行って裏道にある喫茶店に入るのが好きだった。たいてい一人だったので参考書だの文庫本だのを見ながら少しの時間を過ごした。あるとき試験後に久しぶりにそこに行った。「試験、どうだった」「まぁまぁかな」それがマスター…

さよなら

君と別れた日、一人になった瞬間にケータイのメールを全て消した。どうでもよくなったのだ。次の日、君に会ったが(仕事で)なんの感情も持たずにこなした。薄情だと言われたがもう君とは関係ないのだよ。

引き際

いつも輪の中に入れずに眺めているだけだった。いい年になった今もあまり変わらない。入ったところで場をひっかきまわすだけだとわかっているからだ。今日もイベントの準備を手伝いつつ、引き際を探っている。

アニバーサリー

科学実験で喜ぶ君を見て、本当にここでよかったのかと思った。どこへ行きたいか聞いて即答だったからいいのだけど、友達は芸がないと言うし。もうすぐプラネタリウムの上映だよと手を引かれた。だって記念日だし。ああ、そうか。君とここで出会って今日でち…

面倒くさいけど注釈

ここ、基本的に(文学フリマ関連をのぞいて)フィクションです。 そこんとこ、勘違いしないように(笑)。ある意味作業スペースなんで。

嫌いな自分の嫌いなところ

過去を振り返るとたいていその時の自分は下を向いて声を殺して泣いていたりする。何をそんなに泣くようなことがあるんだ、と聞いてみたい気もするが別に大した理由なんかないことはわかっているので聞くだけムダなわけで。 人前では「ここで泣いておけば解放…

じゃあね

永遠に夏休みのままでいるにはどうすればいいか、ほんの少し考えてた。誰かが迎えに来たのでついて行こうとしたら意識はこの世にはなかった。ちょうどよかった。どうせ必要とされてないのだから、これでよかったのだ。

sing sing sing

駅前のうるさい中で一人で歌ってみた。本当はこんなこと絶対に出来ないような性格だけどどうせ誰も聴いていないだろうと思うと不思議と緊張もしなかった。慣れないギターを鳴らしながらようやく一曲歌い終わった頃、君が缶ジュースを投げてきた。急に緊張し…

きづいてよ

いくらひとりぼっちだからって会話を頭の中だけで済ませて満足するようじゃダメだと思った。誰かと話そうにも相手がいない。ネットは怖い。誰かいませんか、とつぶやいたら「ここにいるよ」とリプライがついた。窓の外から声もする。見ると、ケータイを持っ…

僕でなくても

いきなり僕の背中に冷たいものが突っ込まれたので大声を出してしまった。呼んだのに気づかないから、とアイスを持って少し怒っていた。「ごめん」アイスを受け取るとそのまま君の顔を見つめていた。なんで一緒にいられるんだろう、と思うと不思議で、申し訳…

リアリティはないけど

下足箱の中に手紙があって、えらく古風だなと思った。ほんの一瞬だけうれしくなったがよく考えてみたらそんないいものなんか入っているわけなどなかった。意を決して開けてみた。「いつも僕が君のそばにいるよ」これは君の字だ。たとえ嘘だとしてもそれでも…

ちょっとリアルだな、と思ったけど紐を梁にくくりつける夢を見ている。いい加減目を覚まさないとなぁと思ったけど体が重い。首を通して台を蹴った瞬間、目覚まし。今日もダメだった。

君に好きな人がいたなんて聞いてない。そう思ったけど、別にそれは普通のこと。全部話せばいいってもんでもない。わかっていても理解できない。君なんか大嫌い。……になれたらいいのに。そう思う自分が一番嫌い。

暑くて机に溶けたように突っ伏していた。「これ」とペットボトルを手渡して顔を赤くしている後輩。BL体質も大概にしなさいよね、と彼女が頭をはたこうとして気がついた。「熱あるじゃん!」

僕にキスをしようとするヤツ(体育会系男子)がいる。あんまりしょっちゅうだったので「ムリ、ありえない」と言ったら三日ほど教室の隅でうずくまってた。男ゴコロはよくわからんとため息をついたら「お前には言われたくない」と返された。なんだそれ。

密かに密かに好きだったあいつの横でうっかり「好き」って言ったらおでこをこづかれた。それだけでいいと思った。

死ぬつもりで屋上に来て建物の縁にいる。やめて、と止めに誰かが来るなんてあれはお伽話で下手すりゃ誰も気づかないはず。突然思い出して涙するような人がいてくれたらよかったと初めて思った。馬鹿な自分。死ねばいいのに。じゃ死ぬか。

僕の好きな君の後ろを歩くのが好きで、今日の君は誰かと一緒に。邪魔はしない。迷惑はかけない。あくまでもそっと見ているだけ。だけど僕のことをキモい、と笑うのを聞いて僕は動けなくなった。そもそも僕は存在しちゃいけないのか。

いちおう声をかけておくね、と前置きして飲み会に誘われた。空気を読まずに参加して皆が困るのはわかっているので、空気を読んでお断りした。

今日も僕は炎天下に待ちぼうけを食らわされるのか。倒れないように準備はしてきたけれどいい加減この化かし合いのようなことにも飽きてきた。そこに隠れているのはわかっているんだ。腹も減ったし飯食おうって誘ってみるか。断られるだろうけど。

だっていらないんでしよう?と言って膝まで折り曲げた制服ごと切り落とす何者か、が町に現れた。そいつ、から逃げられたヤツはいないそうだ。昨日も野球部が根こそぎやられたらしい。今だって君の後ろにいるよ。ほら。

待ちあわせにあんまり遅れてるから心配になって電話したらあっさりキャンセル。ちょっと頭にきてずっと行きたかったところをぐるぐる。でも無駄遣いはできなかった。ショウシンモノって思うけどしようがない。君の好きなものを買って次までとっておこう。一…

宿題をやるからと言って友達の家に来て本気でやる訳もなく、覚えたばかりのことをしたくて二人でずっとじゃれている。学校じゃ絶対に接点がないはずなのにどこをどうやって仲良くなれたのだか不思議で仕方ない。役割だっていつもと正反対だ。

夏を乗り切ったらコンサートを見に行くんだ、とバテきった体でいうので、日がな一日エアコンにあたっているくせに何言っているんだかと思ったら本気でバテて寝込んだらしい。ねえ、それもフラグが立ったっていうの?

仕事を終わらせてダッシュで飲み会の会場へ行ったら周りはすでにテンションさがってて一人でシューゾーみたいになるところだった。少なくとも頑張ってまで来る必要はなかった。 思いだすのも馬鹿馬鹿しいが声をかけられた時点で皆があまり乗り気でないことに…

アニメかゲームかエロ話だけしてても許されるヤツはいいな、と思う。小難しい話をしたいと思うけれどそれこそガキのやるようなことのような気がして萎える。適当に話をあわせながら、いつ死のうかとそればかり考える。夏休みが終わるまであと23日。