所用があって東京。
もはや繁華街までちょっと行ってくるね、のレベルではある。で、ついでだったのでポンペイ展を見た。すんごかった。
これが模刻って。オリジナルを真似て作ったけど、これ自体も出土品なので昨日今日出てきたものとは違うんだけど、すげえな。
で、当然みんな写真撮ってるんだけど、中にはお尻のクローズアップ撮ってる人がいて「すげえプリケツじゃん、プリッとしたケツいいなと思って」とか言ってる人がいて笑ってしまう。見るとこそこかい。
高校の時、世界史で担任が活弁士かっていうくらいに熱弁を奮ってた時代の話、あんまり覚えてないけど(先生すまん)、でもこういう資料を見てると熱く語りたくなるのもわかる気がする。
若干説明が言葉足らずなところがあって、歴史ガチ勢ならともかく、ちょっと見にきた人にはわからんところもあったんだけど、その場でググったりしてそこは自分でフォロー。
美術館での展示ではなく、博物館での展示、ということの意味を考える。そこに住む人の痕跡と言えば陳腐すぎるが、これがある(あった)場所に人たちは暮らしていたんだなあと思うと見方も変わる気がする。プリケツとか言うてる場合じゃない(笑)
奴隷が解放されて稼いで身分が上がるとか、どんな成り上がりかたよ。逆に言うと没落して奴隷階級になった人もおるんだろうか、とか。高校のときにもうちょっとちゃんと話聞いとけば良かったよ。担任、ほんとすまん。
出てから図録買うのに売り場一周してたら、猛犬注意というモザイク画モチーフのぬいぐるみがあった。目が合う。こいつ自己主張激しいな。というわけで、迎える。
リュックにぶら下げることにした。魔除けにはなるかもしれん。
災害があって、一瞬でそこにあった全てがなくなる、ということを何度も経験している(直接ではないにしても)。自分は部外者だからニュースを見て心を痛めるとかそれくらいで済んでいるけど、いつか忘れてしまって、またいつも通りの生活に戻る、そのことがどこまでいいのかがわからなくなる。展示見て、面白かったね、ですまなかったのはたぶん初めて。出てきたすごい美術的な何かよりも、そこにいた人のことを考えたからかもしれない。
このとき考えたことも、きっとまたしばらくしたら忘れてしまうのだろうけど、このタイミングで見に行ったことくらいは覚えておきたい。
以下はおまけ写真。春はもうすぐそこまで来ている。