空想少年通信

素人物書きのつれづれブログ。

横浜でもたくさん見た

遠出する気も実はあんまりなかったのだけど、このタイミングしかないなって思ったので出かけた、という話もあるが、またいろいろ見てきた。

帰ってきた橋本治

のんびりしていたら、会期が6/2までというのであわてて行ってきた。

JR根岸線石川町駅で降りて、港の見える丘公園まで徒歩。だったのだけど、坂が急なのをすっかり忘れていて、これだったら桜木町駅からバスに乗ったほうが良かったなあと後悔した。

そんなことはともかく。

橋本治は「桃尻娘」と「ああでもなく、こうでもなく」と「橋本治大辞林を使う」くらいしか読んでないのだけど*1、そもそもイラストレーターだったとか、そういえばフジテレビのキャンペーンに出てたなとかそういうことを確認できたのでよかったかもしれない。

小説を書く際に、キャラクターシートとか時系列の整理とか、ともかく資料をがっつり用意してから書く、そうでないと書けないというのを知って、自分もそうしたほうがいいのかなあと思ったり。長編だとその辺を整理したなにかがないと矛盾していたり破綻したりするのはわかるから、一度くらいはやってみるのもいいかもしれない。

横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」

www.yokohamatriennale.jp

いま、ここで、ってなんかやたら目にする気がするんだけどなんかそういう界隈で流行ってんだろうか*2。全部見られたら良かったんだけど、移動のあれこれで見られないのも結構あった。閉会間際にバタバタと見に行くもんじゃないな。

横浜市美術館

キュレーターは中国の芸術家の二人。このご時世なので戦争だったり衝突だったり、なんとなくダークなものがフィーチャーされていて、前に見たときもそうだったんだけど、頭を使わないと見られない展示なんだよなあ。

www.yokohamatriennale.jp

www.yokohamatriennale.jp

www.yokohamatriennale.jp

www.yokohamatriennale.jp

www.yokohamatriennale.jp

この辺りの人が興味深かった。

旧第一銀行横浜支店

こはちょっとカオスな感じで、この前見てきた国立西洋美術館の「ここは未来の〜」にあったドヤ街のにも似ていた。ここ一カ所でそういう意図の展示、と思えばそれはそれで面白い。エシカルとかサスティナブルとかが「丁寧な暮らしをする人々」によるただの言葉遊びなんじゃないか、という気にさえなる。

BankART KAITO

こっちは横浜市美術館の続きみたいな感じ。静かに迫ってくる狂った現実、みたいなもの……。ただ、ちょっと意図は汲みづらい。

 

BankART Life7

bankart1929.com

小冊子と地図を渡された。横浜駅周辺から元町・中華街辺りまでに点在する作品群を見てまわるのが主旨なんだけど、時間がないのとリサーチが足りなくて全部は見られなかった。

新高島駅のところにあるBank ART Stationにあったものを見たのだけど、パンフなんかで見る場所にあったほうが面白いんだろうなって気はした。

黄金町バザール2024

黄金町バザール2024/世界の全てがアートでできているわけではない

京急日ノ出町駅から黄金町馬での間の、主に高架下のとおりで見られたもの。細かい会場に展示がいくつもあって、それぞれが個展、グループ展とも言える。正直なところ、これがいちばん面白いと思った*3

あいちトリエンナーレ円頓寺商店街で見たみたいな感じに近いかもしれない。

美術作品をたくさん見る頭で行かなかったので、それはちょっとよくないなって思った。キャプションとかステートメントとか読まなくても見られる展示のほうが好きだけど、頭をがっつり使うものも嫌いではないのにな。

【追記】

これ書いてからも横浜トリエンナーレに関してなんかモヤモヤするものが残ってて、まあ、見たときからずっとなんなんだろうこれは、って思ってた。で、とある発言を見て「ああ、プロパガンダか」って思った。もしかしたらアジテーションなのかもしれないけど、そういう意図を持って作られたものを集めるのと、必ずしもそういう意図を持って作られたわけではないのに、展示方法によって特定の別の意味を持たせようとしているというのがわかるのは違うよなあ、と考えていたのだった。

特定の思想があって美術品を作るのは作る人の自由だけど、政治的利用はしたらあかんよなと思ったり。展示に関してはわりとフラットな立ち位置でやってほしいと個人的には思う。

(追記、ここまで)

で、横浜トリエンナーレ、図録というか冊子がないのでそういうのほしい……。

オークルジョン水彩画展

みなとみらい線のサブウェイギャラリーMでやってた。おそらく、水彩画教室の成果展。

自分より歳の多い方たちの作品なんだけど、みんな素直に描いててすごく良かった。たまたま見つけて拝見したから、なんも予備知識なしだったけど、自分もこれくらい描けたら楽しいよなあ、って思った。

出るときに「ありがとうございました」ってわりと言うんだけど、この時もそうやって言ったら、在廊していらした方全員立って挨拶されてしまった。すみません……*4

どうかこのまま楽しんで描いていただきたい(そしてご縁があったらまた拝見したいです)。*5

*1:それでよく見に行こうと思ったなって思うだろうけど、なんせ一回はちゃんと読もうと思っている人だったのだよ

*2:たぶん気のせいだと思うけど

*3:感覚としては圧縮された「きらめき彫刻祭」ともいえる

*4:ただの通りすがりのおじさんなのに……

*5:全然関係ないけど、検索したら会場のサイトが出てきた。好奇心で使用料金みたら、ここ、1週間借りて70000円なんだな。わりと安いのでは……? って思った。グループ展やるにはいい場所かも